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パルボ対策の専属獣医師募集~パルボウィルス感染症による死亡ゼロを目指して~

NPO法人犬と猫のためのライフボートでは、パルボウィルス感染症による死亡をゼロにするために、パルボ対策を専門に担当する獣医師を募集しています。

なぜパルボ対策なのか

パルボウィルス感染症は適切なワクチン接種によりその感染をほぼ完全に防ぐことができます。
しかし、当団体が保護するような保健所出身の子犬・子猫たちの多くは、当然ワクチンを接種したことも無く、パルボの抗体を持っていません。その上、劣悪な環境にいたことからウィルスに濃厚に接触しており、多い時期には保護した子のうち3割が、年間を通しては1割以上の子がパルボウィルス感染症で死亡してしまいます。

当団体では年間1500頭以上の犬猫を保護しているため、年間ではパルボで死亡する子が200頭近くになります。
せっかく保護したのに救うことができない犬猫たちをゼロにするためにはパルボ対策が必須となります。

当施設におけるパルボの実態

上記のような保護前の事情と、保護した後も集団飼育であることから、施設内でのまん延を防ぐため、受入直後にワクチン接種を行い一日でもはやくパルボに対する免疫を獲得させます。
しかしワクチンが十分な効果を発揮するまで接種から2週間かかることから、抗体獲得が間に合わず発症し死亡する子がいます。

こうしたことから、当団体の施設でパルボを発症・死亡する犬猫の大半は、保護後2週間以内に集中しています。

パルボ対策の可能性

パルボに対する有効な治療法は確立させておらず、対症療法を行うのが一般的です。
では、ワクチン接種前のパルボには本当に対応することができないのでしょうか?
私たちはそうではないと考えています。

確かにパルボは強力なウィルスですが、治療法が確立されていないのは、その技術的な難易度よりも、市場にニーズが無いことが最大の理由だと考えています。

一般にペットショップで買う犬猫にはワクチンが接種されていますし、販売前の動物がパルボにかかったとしてもお客さんの目にとまることはありません。 ノラ犬・ノラ猫も同様で、自然界でパルボにかかった犬猫はそのまま死んでしまうことがほとんどで、やはり見かけることはありません。

こうした理由から、動物病院にパルボの子が持ち込まれることは稀で、言ってしまえば商売にならないので製薬会社も治療薬を開発・販売していません。

つまり、パルボの治療法は十分に検証されておらず、当団体で出来ることがまだまだ残っていると考えています。

最初に取り組んでいただくテーマ

パルボに有効と思われる対策として、下記を最初のテーマとして取り組んでもらいたいと思っています。

血清による抗体獲得

ライフボートでのパルボ対策は、ワクチンが効果を発揮するまでの受入後の2週間をどう乗り越えさせるかに集約され、血清の投与による抗体獲得はもっともシンプルな考え方で、抗体そのものを直接体内に取り込もうというものです。

奇しくもエボラ出血熱対策でWHOが生存患者の血清利用をすすめたように、血清によるウィルス感染症の治療には一定の実績があり、パルボに対しても有効だと考えています。

しかし、どのように血清を確保するか、どの程度の投与量で十分な効果を発揮するか、副反応にどのように対応するか、など解決すべき課題は多くあり、専属の獣医師でなければできないことです。

タミフルの利用方法の最適化

当団体では活動開始以来パルボに悩まされてきたため、下記資料を参考にタミフルによるパルボ対策を実施していますが、結果を見る限り特効薬にはなり得ていません。
しかし、その作用は論理的には納得できるものであり、投与方法の工夫などで効果を高める余地があると考えています。

パルボにタミフルが有効である理由(概要)

タミフルはノイラミニダーゼという酵素を阻害する薬です。
このことから、ノイラミニダーゼを使って自身を複製するインフルエンザウィルスの増殖を抑える薬として使われています。

パルボウィルスは複製にノイラミニダーゼを利用しませんが、細菌が二次感染を引き起こすのにノイラミニダーゼが重要な働きをすることがわかっています。
そして二次細菌感染がパルボを重症化させることから、これを防ぐタミフルの投与が有効である、というのが基本的な理屈です。

参考

当団体がパルボ対策に取り組む意義

ワクチン接種前のパルボに一番困っているのは、私たちのような動物保護団体です。 そして前記の通り営利企業ができないことであるからこそ、当団体のような非営利組織がチャレンジする意義があると考えています。

一動物保護団体がパルボによる死亡ゼロを目指すというのは、だいそれたことかもしれません。
しかし、飛行機を発明したライト兄弟は自転車屋でした。もちろん本人たちは卓越した能力を持っていたのだと思いますが、いずれにしても当時のライト兄弟は権威とは無縁の存在でした。
ライフボートも獣医学界では取るに足らない存在ですが、誰よりもパルボ対策を必要としています。

また本件に取り組むにはある程度の飼育数と統計管理が必要です。
私たちには年間1500頭以上の飼育経験がありますし、専門機関には遠く及ばないにせよ一定の統計管理を行える体制があります。

私たちにしかできないテーマにチャレンジすることで、日本全体の動物保護活動はもちろん、獣医療の分野に少しでも貢献できればと考えています。

このチャレンジに意欲をもって取り組んでくれる獣医師のご協力をお待ちしています。

条件

待遇

募集人数

興味を持っていただいた方は理事長の稲葉までお問い合わせください。

NPO法人犬と猫のためのライフボート 事務局