活動継続のためのご支援のお願い
NPO法人犬と猫のためのライフボート
理事長 稲葉友治
いつも活動をご支援くださり誠にありがとうございます。
この度は皆様に改めてご支援をお願いしたく、現状をご報告させていただきます。
ぜひともご支援をよろしくお願いいたします。
活動の現状
当団体は保健所から保護した犬猫に、新しい飼い主さんを探すことで救命を行う団体ですが、動物を保護するにはフード代や、ワクチン接種・不妊手術などの医療費、冷暖房費用・地代・運搬費用などの施設の維持費用、犬猫の世話をするスタッフの人件費など、様々な費用が発生します。
こうした費用のうち約半分を新しい飼い主様にご負担いただき、残りの半分に皆様からの支援金を使わせていただくことで救命活動を維持して参りました。
しかし、昨年秋からいただく支援金が大幅に減少してしまいました。
これは当団体活動の至らなさが原因であると認識し、譲渡活動に注力し、経費削減にも努めて参りました。
おかげさまで2013年度は過去タイ記録の1500頭の譲渡を達成し、支出も使用製品や購入方法の工夫などで医療費と飼育費を3割近く削減できたことで、一定の結果を残すことができました。
しかしながら力およばず、今年度上半期は850万円の赤字となり、このままでは活動の継続が困難な状況です。
現在の活動の柱である譲渡活動を続けることはもちろん、当団体がこれまでに構築してきたノウハウを最大限に活かして、より良い活動をして参りますので、改めまして皆様のご支援をお願いいたします。
今後の活動予定について
パルボウィルス感染症による死亡ゼロの実現
保健所から保護した犬猫たちは劣悪な環境にいたため、せっかく保護しても感染症で死亡してしまうことが多くあります。中でも大半を占めるのがパルボウィルス感染症によるものです。
パルボ自体は適切にワクチンを接種すれば感染を防げる病気ですので当団体では保護直後にワクチンを接種します。しかしワクチンが十分な効果を発揮するまで2週間かかることから、ワクチンが間に合わなかった子が死亡してしまい、多い時期には死亡率が3割にのぼります。
嘔吐や下痢で衰弱する犬猫たちの姿は本当に悲惨なもので、こうした子たちをなくすために専属の獣医師を募集してパルボによる死亡ゼロを目指します。
当団体がパルボ対策を実施する意義
現在のところパルボの有効な治療法は確立されておらず、対症療法を行うのが一般的です。犬猫にとって重大な病気にもかかわらず治療法がないのは、パルボ自体が強力なウィルスであることだけでなく、市場でニーズが無いという大きな理由があります。
一般にペットショップで買う犬猫にはワクチンが接種されていますし、販売前の動物がパルボにかかったとしてもお客さんの目にとまることはありません。ノラ犬・ノラ猫も同様で、自然界でパルボにかかった犬猫はそのまま死んでしまうことからがほとんどで、やはり見かけることはありません。
こうした理由から、動物病院にパルボの子が持ち込まれることは稀で、言ってしまえば商売にならないので製薬会社も治療薬を開発・販売していません。
パルボ対策に一番困っているのは動物保護団体であり、営利企業ができないことであるからこそ、当団体のような非営利団体がチャレンジする意義があると考えています。
グッズ販売による活動基盤の強化
第一弾として年末に向けてカレンダーを販売いたします。
当団体では本来事業での自立運営が理想と考えており、また非営利団体が収益事業を実施することについて賛否もあるため、本格的に行ってきませんでした。
しかし、もし皆様に応援していただく手段の一つとなれば、収益は間違いなく犬猫の救命につなげますので、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
中長期の預かりペットホテルの開始
殺処分の構造を簡単に図にすると下記のようになります。
本当の意味での殺処分ゼロ、つまり、単に保健所が引き取りを行わないことで数字上の殺処分をゼロにするだけでなく、遺棄なども含めた不幸な犬猫をなくすには、犬猫の居場所やセーフティネット(青の部分)を増やし、不幸な子(赤の部分)を減らし、そして動物にかかわる人や組織(黄色の部分)を健全化するというように、様々な対策が必要です。
中でも当団体は最後のセーフティネットである保健所からの直接救命を担い、多数の動物を保護する施設を運営してきました。こうしたノウハウを持つ強みを活かせる分野として、飼育が困難となった犬猫を中長期にわたって預かるペットホテルの開設をめざします。
ペットホテルの最大の目的は、犬猫にとって必要十分な環境を提供し、なおかつ無理のない費用で運営するノウハウを構築することです。
ペットホテル自体はすでに多く存在しますが、費用面でも環境面でも、やむを得ず犬猫を飼えなくなった方が長期に預けられるものではありません。
今回の試みの中でこうしたノウハウを構築し、最終的には2024年の未来像で書いたような犬猫たちのホームとなる施設にしたいと考えています。
改めまして皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。
http://www.lifeboatjapan.org/cooperation/donate/